試行錯誤の上、くさび式足場を採用したアートビルダー-特徴編-
くさび式足場って一体何?第一弾。前編特徴編です。アートビルダーでメインとして採用している理由を施工スタッフ工事部長と新人職人さんの体験も交えてまとめてみました。
アートビルダー株式会社ではくさび式足場という足場を採用しています。くさび式足場ってなんですか?忍者?ってくらいにまだまだ知らないことばかりです。足場といいっても組み方はたくさんあるようで、それぞれメリットがあるようです。今回はこのくさび式足場の色々とメリットを弊社の職人さんに色々聞いて見ました。アートビルダーの施工スタッフのボスこと工事部長坂野さん。を中心に様々な方の意見を集めました。まだ入って3か月の新人職人さんに体験も聞いてきました。レポートまとめましたのでご覧ください!
こんにちは。
今日はよろしくお願いしますっ!
よろしくお願いします!
よろしくお願いします!
くさび式足場のメリット
足場って言っても色々な足場や組み方がありますよね?どうしてアートビルダーではくさび式足場を採用しているんですか?
おっ!複数の種類があるって勉強しているね!
くさび式足場をビケ足場と呼ぶ人もいる。俺の知る限りだと、あだ名とかじゃくて、これは実は商品名。最初に出てきたのが、ビケ足場だったのでその名残でそう呼ぶ人が多い。ビケ足場も含め、くさび式足場と呼ぶので、本当はイコールとは少しニュアンスが違うんだよね。
それぞれメリットがあるんだけど、一番のメリットは早く組めるってことかな。この早いってことがとにかく大きい。早いことで色んなところに良い影響が出るんですよ!
早いってそんなに重要なんですね!😈(ヒゲ生えた職人さんが使ってて、ヒゲヒゲヒゲ→ビケってなったんがなあ。。
あっ!それとも、超ーイケメンな職人さんたちが使い出して、あまりにも美しい=美形な足場!イケメン足場だから美形足場!ビケ足場になったんがなあ!とか思っちまったけど全然ちげえぇー…ビケ足場様申し訳ありません…)
そうっす。例えば、まずは早く足場を組めれば、その分工期が短縮できるでしょ。職人一人当たりの人件費も当然かかるから、5日の現場が4日で終わればその分コストカット。だからコスパが良くなる!お客さんも嬉しいし、職人の単価も上がる。単純に早さがコストに直結するのがこの業界の特徴でもあるからね。
あと、ハンマー一本で組み立てられるのがでかい。作業する側としてもこれはとても楽で簡単。
他にも沢山のメリットがあるんだよ。
確かに子供のブロックおもちゃみたいにはめ込むだけで組めるのですぐに覚えられたっす!
くさび式足場のメリット一覧
- 架け払しのスピードが早い。
- 部材がコンパクトに出来ていて運搬コストが下げられる。
- ハンマーにたたくだけのはめ込み式なので施工が簡単。
- ハンマーがあれば施工できる
- 狭い場所でも施工可能。
- 一側足場、本足場どちらでも可能。枠と同じ施工が可能。
ハンマー1本で組み立てられる簡単さが早さにも繋がっているようです。弊社では住宅の扱いも多く、小さな現場も大きな現場も得意なくさび式をメインで扱う大きな理由になっていました。
以前は木造家屋などの低層住宅工事用の足場のイメージが強かった。
最近では中層建築工事用、もしくは高層建築物の外壁の塗り替えとか、短期間の補修工事に使用されることも当たり前になってきています。
枠組足場との比較
他の足場ってどうなんですか?✨
くさび式以外だと、枠組足場、単管足場、次世代足場。次世代はくさび式+枠組の進化形って感じかな。
全体のバランスでいうと
くさび式>枠組>次世代>単菅
みたいなイメージかな。次世代がどんどん増えて単菅はほぼ使われなくなっている。単菅だけでは足場として認められないからブラケットが必ず必要。
枠組足場
鋼管を門型に溶接された建枠を中心にジャッキ・筋交・鋼製布板などを組み立てる足場です。主に建設現場のビルの外壁面に沿って設置されます。
単管足場
鋼管で作られた単管パイプに、クランプなどの基本部材を組み立てるタイプの足場のことです。主に低層の外壁塗装用の足場での使用が多いです。
次世代足場
基本はくさび式足場と同じような構造ですが、ハンマーで直接叩かず、ピンを使用して組むために音が出る割合が減る。大きく違うのは組んだ状態でクレーン作業が出来ること。また、縦1段あたりの高さが違うため作業効率が高い。その分大きく組みことを想定しているので小規模向けというよりも大規模を得意としています。
枠組足場と比較して話していこうかな。ビディ足場って呼ばれることもある。ビケとビティがごっちゃになってる人もいるけど、僕らはややこしくなるし、この呼び方はしないね。
枠足場は、ハンマーは要らないから音が出ない。ただインパクトと壁つなぎがいる。くさび式と比較すると全体的に資材が重いね。そのぶんしっかりはしているから大規模現場向きではあるけど。
くさびよりも大規模向きなんですね!なるほど!👆
(今度はビケじゃくてビディ。。ビケをダンディにしたから?大規模向きっつーことははダンディな殿方が建てっから、きっとビディーになったんだべ!Ibaragi)
※ビティとは考案者のデビッド・イー・ビティの名前から取ったものと言われています。
枠組足場を採用しなかった理由
- 資材が重い。
- 部材が大きいため輸送するのにトラック何台かに分かれてしまう。
- ハンマーはいらないが、インパクトと壁つなぎが必ず必要。
- 基本的に大規模で使われ、住宅向きではない。狭い場所に不向き。
- 現場に材料を置く場所が必要。
- 大型クレーン車で多くの部材を現場に搬入してからの作業となる。
重たい分、強度がしっかりしている。しかし、弊社では、住宅から大規模まで幅広く対応しているため応用が聞きにくくなります。色々な協力会社とも協業しフットワークが軽く現場対応しているため、万能なくさび式がより合っていると判断しているということがわかりました。
大規模が予定より早く終われば、小規模の現場に応援に行くこともあるし、資材運びもコンパクトなくさびだと結果的にフットワークが軽くなって仕事の効率が上がります。現場終わりで資材取りに行ってとかやってると運ぶだけで1日終わるから勿体無い。週の予定もあるから休日しっかり確保するためには本当に早く終わらせるっていう効率が良くなる段取りが本当に重要なんですよ!
坂野さんは早く終わって飲みに行きたいだけ。。
おい!
そんなわけ、、、、ある!!
進化するくさび式足場の高さと強度
くさび式足場は以前まで中低層31mの高さまでの制限だったらしいです。
ひと昔前は、くさび式足場は高く組むあげる大規模が苦手というイメージがありました。しかし数年前に資材や組み方の改良により、基準が改定されました。
現在では強度が増して、高層45m以上まで対応可能になったようです。
平成26年(2014年)12月に改訂したくさび緊結式足場の技術基準では、足場の適用高さを31mから45mに変更しましたが、くさび緊結式足場は労働安全衛生規則第571条第1項第三号の規定の適用を受けるので、建地の最高部から測って31mを超える地上までの建地を2本組することが原則です。
一般社団法人 仮説工業会HPより
ただし、平成27年(2015年)7月の労働安全衛生規則改正により上記の建地の2本組は設計荷重が建地の最大使用荷重を超えない場合には不要とされました。
45mってすごく高いですよね?
約15階くらい。 実際にアートビルダーでくさび式でやっているのは、35m12階くらいの高さまでかな…
安全を重視して、ギリギリの45mとかまで建てることは出来るだけ避けています。12階建ての高さとなるとやっぱり揺れるしね。作業している側としては怖いのは怖い。。。
僕はまだすくんじゃいますね。普通に10階建てとかだと何もしなくても怖いですが、作業するとなると全然怖さが違いますね。
ビビりながらやるぐらいがちょうど良い。慣れ始めた時が事故が多くなるから。安全対策で一番大切なのは気をつけること。最終的には本人の注意力が見えない命綱だからね。
どう決まった?
決まってんなあ!!(顔以外は!⭐)
顔は余計だろ!
え!(エスパー❓❓)
特徴編まとめ
弊社ではくさび式足場が、業務の主力となっていました。多くのメリットが存在しますが、その特徴をしっかりと把握して現場現場に合わせた”適切”をしっかりと見極めることも大切なんですね。
私が今回のお話で感じたことは、くさび式足場はシンプルであることが一番のメリットなのかな。と思いました。
シンプルだから、資材が軽い→資材が軽いから荷積みが簡易→簡易で運びやすいから現場渡しの応用がきいてコストカットに繋がる。
シンプルだから、施工が簡単→簡単だから作業効率が高い→作業効率が高いから職人さんの負担が減る→安全対策配慮の余裕が生まれる→安全だから信頼や品質に繋がる。
といった好循環を生んでいるんですね。
何より安全基準をより重要視して、スペックに対して無理をしないことも心掛けるべきってことですね。職人さんってスイスイ足場の上を動き回るイメージがあったんですが、実際は恐怖心もあって、それを集中力に変えていることもわかりました。
施工方法一つにしても、会社の特徴に合わせた方法を選ぶことが大切だと学びました。足場って奥が深いですね。
次回は今回の続き。くさび式足場の実技編を書きたいと思います。
ここまで読んでいただきましてありがとうございます!
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